皇成、11か月7日の最速100勝!武豊超えた天才だ!!
競馬界のニューヒーロー、三浦皇成騎手(19)=美浦・河野通文厩舎所属=が、7日の東京競馬で、JRA史上最速の100勝到達を成し遂げた。メモリアルVとなったのは、第4レースのインフィニットエア。鮮やかに直線抜け出しを決め、ファンの熱い声援を浴びた。昨年3月1日のデビュー以来「11か月7日」での到達。天才・武豊騎手が持っていた「1年1か月16日」を大きく上回る、驚異のスピード記録だ。
「おめでとう」「待ってたぞ!」祝福の声が、三浦を包む。普段は熱心な競馬ファンしか足を運ばない土曜午前のウイナーズサークルに、G1レースが終わった後のような歓声と興奮が渦巻いた。
武豊が持っていたスピード記録を、2か月以上も上回る「11か月7日」での100勝到達。生みの苦しみがあったからこそ、喜びはひときわ大きい。2週前の1月25日の中山競馬で、初めて騎乗停止処分を受け、先週はレースに参加できなかった。「記録は意識していないつもりだったんですが、やっぱりしていましたね。自分自身、この瞬間が待ち遠しくて仕方ありませんでした」と満面の笑みで言った。
この日は、1、2Rとも8着に終わったあと、3Rで2着。周囲をやきもきさせたが、インフィニットエアに騎乗した4Rで、きっちり結果を出した。「道中は砂をかぶって、思った以上に嫌がっていましたが、能力の高い馬ですからね。それを信じて乗りました」
セレモニー後は、ファンから握手攻めにあった三浦。その時は19歳らしい、あどけない笑顔を見せていたが、次のレースに騎乗するため、検量室前に戻ると、再び勝負師の顔になっていた。「記録は、あくまでも記録。いつかは達成できるものですし、ジョッキーとしての人生は、これで終わりではないですから。減量(の恩恵)もなくなる中で、これからは技術を見せなければいけませんからね」新人騎手は、101勝に到達すると、先輩と同じ負担重量で戦わなければならなくなる。真価を問われる2年目だ。
久々に現れた、競馬界のスター。テレビ界からのラブコールも数多い。「騎手は、ほかのスポーツ選手と比べると、認知度が低すぎますからね。もっと知ってもらうために、少しでも役立つことができれば」と可能な限り出演依頼に応じている。
NHK総合で1月19日の深夜零時10分から放送された「トップランナー~武豊超え? 驚異の新人 三浦皇成」の平均視聴率は2・6%(ビデオリサーチ調べ=関東地区)。時間帯が深夜なので数値は低いが、前4週の平均と比べれば、0・7%増。約70万人多く見ていたことになる。
今後の目標を尋ねられると、「次の勝利です」。昨年10月25日に新人最多勝記録(70勝)を達成した時と同じフレーズを返したが、この日は「そして、12月の最後には、リーディング争いができるようになっていたい」の言葉が加わった。70勝到達から3か月余りで、さらに積み上げた自信。スーパージョッキーへの階段を、皇成は一歩一歩駆け上がっていく。
◆三浦 皇成(みうら・こうせい)1989年12月19日、東京都生まれ。19歳。美浦・河野通文厩舎所属。08年3月にデビュー。昨年は783戦91勝で全国リーディング9位。獲得賞金は12億68万4000円(騎手の取り分はその5%)。09年は84戦9勝。重賞は08年函館2歳S(フィフスペトル)の1勝(数字はいずれも7日現在)。趣味は格闘技観戦。身長162センチ、体重46キロ。血液型O。
◆昨年新人最多勝も更新…皇成記録ラッシュ
▼08年3月1日 騎手デビュー。3戦目の潮来特別をフェニコーンで勝ち、初勝利。デビュー3戦目での特別競走勝利は、史上最速タイ。
▼4月20日 福島で1日全レース騎乗。デビュー年では史上初。
▼8月10日 函館2歳Sをフィフスペトルで勝ち、重賞初勝利。デビュー年の重賞制覇は、98年の池添以来。
▼同17日 札幌で1日6勝。競馬学校卒業の新人では初めて。
▼9月27~28日 札幌で騎乗機会8連続連対を達成。新人としては初めて。
▼10月5日 スプリンターズS(プレミアムボックス)でG1初参戦。デビュー7か月5日での騎乗は史上最速。
▼同11日 東京競馬2Rでデビューからの騎乗数を555鞍とし、JRAの新人年間最多騎乗記録を更新。
▼同25日 福島競馬1Rをアドバンスヘイローで勝利。通算70勝とし、武豊が持っていたJRA新人年間最多勝記録を21年ぶりに塗り替えた。
◆ユタカの2年目 1987年にデビューして、当時の新人記録となる69勝をマークした武豊の勢いは、2年目を迎えるとさらに加速。88年は113勝、重賞6勝を挙げ、関西リーディング1位(全国2位)に輝いた。11月には、スーパークリークで菊花賞を制覇。初のG1タイトルも手に入れた。

